お題・3
3.目と目があえばふたりの世界



 「エルファ!」

「うん、バース!」




 2人で息を合わせて異なる呪文を唱える。
真空の刃と氷刃に切り刻まれた魔物たちの肉片がリグたちの足元に転がる。
呪文というのは便利だ。
非力な者でも簡単に魔物の群れを一瞬のうちにミンチにすることができる。
バースはともかく、元僧侶だったエルファには攻撃呪文を操る素質もあったらしい。
エルファのバギクロスとバースのマヒャドの競演は、いつの間にやら日常茶飯事と化していた。
さすがは2人ともリグたちの倍以上は実は長生きしているだけはある。
一旦魔力やら記憶やらを取り戻した後の彼らは、味方であるリグやライムまでもが驚くような高度な呪文を次々と発動する。
2人の息の合い方は1年や2年で身につくものではない。
敵に回してはならない人物は意外と近くに存在するものである。




「なんだか私たち、前よりも息ぴったりだね!」

「そりゃ、昔プラス今の過程があるわけだし・・・。エルファとは元々気も息も合ってたしさ」

「私すごく嬉しい! 私も早くマヒャドとか覚えて、バースと同じ呪文唱えたいな!」

「うんうん、ほんとにエルファは可愛いなあ・・・」


「・・・ライム、俺、ほんっとにバースをいつか絞め殺しかけるかもしれない」

「2人に悪気はないんだからやめてあげなさい、リグ・・・」




 片や遠距離恋愛中、片や絶賛片思い中のアリアハン組にネクロゴンド組の光景は、目に毒としか言えなかった。




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