4.触れあうふたりは戸惑わない
きゃーと悲鳴が上がったかと思うと、ばたばたと駆けてきたが日本にしがみつく。
何事かと目を丸くしたイタリアとドイツを余所に、日本はしがみついているの背中をそっと叩いた。
「何ですか騒々しい・・・」
「で、出たんです! 台所のサタンが!」
「サタン!? 日本の家には悪魔もいるのか!」
「いません、ただの台所でカサコソと動き、そして飛ぶ茶色い虫です」
うわあ助けて下さい日本さんと泣きつくを引き剥がし、日本が退治へ向かう。
日本がいなくなったことを見計らい、イタリアはばっと両手を広げた。
「ちゃんほら! 怖いでしょ、俺のとこにいらっしゃい!」
「んー・・・・・・、いや、いいよ」
「ヴェ!? 日本はいいのに俺は駄目!?」
なんでなんでどうしてと喚くイタリアに、ドイツが頼もしさの違いだろうとずばり指摘する。
さっすがドイツすごい分析力だねとのほほんと褒めるの言葉も聞き、イタリアは今度は泣き喚いた。
「お、俺も女の子守れるもん! 好きな女の子のためならイタリア男は強くなるもん!」
「じゃあ台所のサタン倒せる?」
「む・・・、無理かも・・・」
サタンを闇に葬ったらしい日本が帰ってくる。
もう大丈夫ですよと言うと、がほっとした表情を浮かべ日本に抱きつく。
サタンホイホイでも買ってきますかね、そうしましょうと会話を続ける2人に、
ただの同居人ではなくてどう見ても夫婦だろうとツッコミを入れたくなったドイツだった。
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