お題・3
03.一緒に眠る



 普通は2人部屋、たまに3人部屋。
雑魚寝はしない、一応男女だから。
どんなに財政が逼迫していようと守られ続けていた暗黙の約束が破られるのは、財政が逼迫しているからだ。
4人部屋が安いと言われれば、2人部屋を2部屋用意させるのを躊躇っても仕方がないと思う。
何に使っているのかまったく身に覚えがないが、ちっとも財布に軍資金が貯まらない。
財布に見えない穴が空いているのかもしれないと思い財布を新調したが、財布代が飛んだだけで火の車財政に変化はなかった。
そんな中での4人部屋大特価である。
リグはライムとエルファを顧みた。




「・・・えーっと・・・」

「私は気にしないけどエルファはどう?」

「うん、私もいいよ。リグの家にお世話になってる時も似たようなものだったし、ちょっと懐かしいかも

「エルファ、アリアハンでそんな生活してたのか? どうなってるんだリグの家」

「仕方ないだろ、うちは手狭だったんだよ。仕切り板とか借りてくるから今日だけは相部屋でいいか?」

「えー、せっかく相部屋なんだからみんなで並んで寝ようよ、きっと楽しいよ?」

「「「それはやりすぎ」」」




 エルファは男性陣を、特にバースを寝かせないつもりだろうか。
リグたちはエルファのお気楽な提案を口を揃えて却下した。





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