DQ8なんちゃって学パロ 第10話『転機』
あのガキ何をやらかした。
マルチェロは、黙々と仕事に励むをぎろりと睨みつけ苛立っていた。
何があったのかわからないが、の様子がおかしくなったことからきっと何かあったのだろう。
それもこれもすべて、あのアルバイターのせいだ。
うちのに何をしたのだ、あの馬鹿は。
「ただいまマルチェロさん」
「おかえり。・・・あのガキと何があった」
「なんでもないんです・・・。ほんとに、さんにとってはなんでもないことなんです・・・」
「!」
をちらりと見つめ悲しげに目を伏せたに、マルチェロは今度こそを問い詰めると決めた。
仕事は真面目にやっても、素行に問題があるならば矯正すべきである。
「おい」
「・・・はい」
「に何をした。場合によってはグランドクロスをする」
「・・・・・・僕、ずっと嘘ついてさんを騙してたんです」
「何だと?」
「僕、本当はさんと同じ学校に通ってる冴えない男子学生なんです」
実はずっと前からを知っていたこと。
彼女に近付きたくて修道院でバイトを始めたこと。
すべて正直にマルチェロに話すと、お前は馬鹿だと予想通りの冷たい言葉を投げつけられる。
「それは私に言う言葉ではないだろう。なぜに言わない。
悲しませたのならば、責任持って慰めて謝ってこい」
「でも、さんきっと僕のこと嫌いに・・・」
「はああ見えて怒ると手がつけられない。その時はメラゾーマを甘んじて受ければいい」
私はお前が好きではない。
だが、私の大切なものを傷つけるお前は憎悪の対象にしかならない。
マルチェロはにそう言い残すと、そのままその場を立ち去った。
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