4.「何考えてるの?」
まずい。誰もがそう思った。今日に限って食料が尽きてしまったのだ。
そもそもの間違いは地図の見間違いから生じたちょっとした遭難だったのだ。
しかし今となっては、そのたった一日の遭難が
このリグたち一行の食料難を呼んでしまったと言っても過言ではなかった。
残念な事に、この近辺には村の姿さえも見えなかった。
そんな中で、パーティーの頭脳役の雑学王、バースは何かを考え込んでいた。
その様子に気が付いたエルファはおずおずと彼に尋ねた。
「バース、何考えてるの?」
「今日は、どうやって食べ物を口にするかってこと。
手っ取り早いのは、ここら辺の食べれそうな怪物を捕まえることだけど・・・。」
エルファはその言葉を聞いて
「嫌だよっ!そんなんはいくらバースの考えでも嫌だ〜!」
と言って、いつの間にか取り出したキメラの翼を放り投げていた。
あっという間に景色が変わり、彼らの前にアリアハンの城下町が見えたのは
それから数秒のちのことだった。
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