06.立場、が、この体を絡めとって
そんなに女々しくてどうするのと窘められ、返す言葉を見つけられず押し黙る。
男の子よりも逞しい女の子に女々しいと一蹴され、悲しくて泣きたくなる。
確かに従妹はそんじょそこらの女の子と同枠に収めてしまってはならないレベルで逞しく勇ましいが、
もう少し慰めるなり親身になって話を聞くなりしてくれてもいいと思う。
その程度のことは望んでも罰は当たらないと思う。
アスランはでもと食い下がると、恨めしげな目で画面の向こうの麗しき従妹を見つめた。
「だって会えばわかる。絶対に倒せない」
『倒せなくても倒さないといけないんでしょ。
だって私たちそれでお金もらってるんだし、任務やらなくてなんでクルーゼ隊にアスランいるの』
「だから、どうしてそう簡単に割り切れるんだ・・・」
「戦う相手は味方じゃなくて敵だから」
「えっ!?」
はぁいアスラン、あんまりアスランが不甲斐ないもんだから来ちゃった。
短いスカートをひらめかせふよふよと現れたアスランが知る限り宇宙最強の戦闘力と精神力を持つ少女が、にっこりと微笑みかけた。
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