最終回おめでとう!?
ぱーんとクラッカーの弾ける音がする。
列席した面々がグラスを合わせて乾杯している中、2人の青年の表情は曇っていた。
「終わったな・・・。」
「うん、終わっちゃったね・・・。」
アスランとキラは顔を見合わせた。
1度賑やかで、いまだに重大な事実に気付いていない幼なじみやら戦友やらを眺める。
そして、深くため息をついた。
「その気にさせればもう1シーズンいけないかな。」
「無茶を言うなよキラ。作者の意識は新しいジャンルに向いてる。
それに、今度は何をネタにするっていうんだ。」
「『Cosmos Avengers(アベンジャーズ)・宇宙の復讐者たち』とか。」
今までいろんな人を足蹴にしたじゃないか、とキラは嘯いた。
彼の言葉に間違いはない。
ないのだが、アスランはそれを許すわけにはいかなかった。
そんなうアウトローな話、あってたまるか。
「でもみんな、よく祝えるよね。もう僕らの出番はなくなるってのに。」
わざと大声で言ったキラの言葉に、周囲の人々の動きが止まった。
出番がなくなる・・・?
それって喜ばしいことなのか?
よく考えてみれば、活躍の機会が皆無になるということではないか!
「ど、どうしようイザーク! 私たち、もう拍手お礼にも出れなくなるかも!?」
「隔月になる可能性は充分にあるな・・・。
シンたちはともかく、前作に登場した俺たちの穴は大きいぞ。」
「なっ、ひどいこと言わないで下さいよ!」
「お、落ち着いてシン・・・。ほら、番外編とかもあるよ?」
和やかなお祝いムードが一転して、殺伐とした空気に変わる。
自分たちの後釜に入ってくる連中はどんな奴なのか。
ガンダムメンバーズは、相手が誰であろうと奇襲攻撃を仕掛ける密約をしたのだった。