09.君に咲いた
帽子につけた花冠を外し、膝の上に乗せる。
見たこともなければもちろん名前も知らない色とりどりの花の輪はとても綺麗で、持ってきてくれた風丸とフィディオのセンスの良さには
感心してしまう。
さすがはイケメン紳士2トップだ、センスまで良いとくれば彼らは完全無欠の超人だ。
「私もどうせ行くならお花畑が良かったのになあ」
「いっぱい珍しい花が咲いてて綺麗だったぞ。花のシャワーとかし放題で」
「いいなぁふわふわだよきっと。私も風丸くんとフィーくんとお花の輪っか作りたかったー」
「花輪作りに行ったんじゃなくて、リカを助けに行ったんだけどな」
「あーあ、私もマジの天界行って風丸くんとお花畑デートしたぁい」
「今度一緒にライオコット植物園にでも行こうか?」
そんなところに金払って行かなくても、お前らの周りもう天界の花畑だよ。
いいなあいいなあぎゅってしてーと風丸にねだりじゃれ合う2人の周囲には、
外野にしか見えない天界とほぼ同じかそれ以上の華やかさに溢れた花畑が広がっていた。
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