あとがき
元々は、凌統夢連載の番外編として書く予定でした。
ただ、短くまとめることができない性分のため粗筋を練り込んでいるうちにこれは3話や4話で終わる話ではないと思い、連載としてまとめました。
連載にしておいて良かったです。
凌統や甘寧が多く出てきたのは、凌統連載のおまけにする予定だったという設定を捨てられなかったからです。
ヒロインの友人はまさしく凌統の恋人になった彼女です。
本編よりも凌統が幸せそうに見えますが、それが幻覚ではなくて現実です。
私の中では、陸遜は黒か白かと言われたら白です。
白ですが、傍から見れば黒と断じられそうなことを良かれと思ってやってのける白です。
仕事にも愛にも一途で、恋愛は冷静そうに見えて実はものすごく燃え上がる人だといいなあと思って連載のような彼にしました。
ヒロインがかわいそうかなとも初めこそ思ったのですが、彼女は彼女でかなり肝が据わった逞しいお嬢さんだったのであまり罪悪感が芽生えませんでした。
戦えなくても、芯が通ったしゃんとした女性が好きなようです。
くっついたようなくっついていないような、2人の関係はそこに行きつくことはなかなかないと思います。
これから先も陸遜の一方的な愛情表現に振り回され、拘束時間が長くなるのでますます疎んじていきながらも結局はつかず離れずの関係になりそうです。
何かがあったからすぐにくっつく、恋仲になるなんてことはそうないと思います。
それが普通だと思っているので、恋仲へのクラスチェンジのしなさだけは現実に忠実にしてみました。
なお、本作はこのシリーズだけで完結となります。
陸遜もヒロインも、今後も続くであろう凌統連載でちらほら登場する予定です。
それでは、陸遜夢連載『炎天原へようこそ』を最後までお読みいただきありがとうございました。
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